SAMURAI CEO 100
SAMURAI CEO 100

【日本をリードする経営者・山本康二の挑戦】学歴偏重も年功序列もない、世界で戦える人材と企業をつくる。

グローバルパートナーズ株式会社 代表取締役社長
山本 康二

1971年埼玉県生まれ。「若者と企業と世界をつなぐ」グローバルパートナーズ株式会社のオーナー。日本企業と若者の成長支援に情熱を燃やす52歳。㍿光通信で常務として1万人の法人営業組織と獲得売上累計1兆円を構築。上場企業数社の代表を経て、アリババマーケティング㍿を設立。ドバイとセブに現地法人を持つ。デジマと海外進出支援で企業の売上を向上させ、グローバル人材事業と若者向けの教育事業で人を育て日本のGDP向上を目指す。

企業は人なり

ドバイでは500社の市場調査をし、一つ一つのプロダクトに対して売れるプランを考えました。しかし、99%の日本企業は、「プランを実行する社内体制がない」とせっかく作ったプランをスタートさせてくれませんでした。

「企業は人なり」という言葉がありますが、多くの日本企業はグローバルビジネスを動かす社内体制、すなわち「グローバル人材」が不足していました。海外では、日本製品をそのまま日本と同じビジネスモデルで流通させることはできるはずがなく、様々なローカライズやPDCAサイクルを回していかなければいけません。そのためには、本社も製造も営業も、ありとあらゆる部署や役職に、海外市場を理解し、時には現地に赴き英語でビジネスができる人材がいなければ無理なのです。

そこで、日本企業がグローバル展開を成功させるために、日本企業の組織のグローバル化を目指し、教育・人材事業をやると決めました。アリババからドバイまで通算10年間、株主や自分のお金を投じて勉強してようやく、「日本を変えるのは人だ」と気付けました。企業同士のマッチングプレイスでセールスをすることよりも、企業が自走でき、グローバルマーケットで勝てる企業になってもらいたい。企業は人です。

これからは、日本企業の人事システムをひっくり返す必要があると思っています。日本中の社長を説得してあと30年かけてグローバルに勝てる企業を育てていきます。私は日本という国、中小企業、若者の成長と変化に関与することが一番の喜びです。だから、社員が学園ドラマみたいな日々を送って、泣き笑いしながら成長するのを見るとめちゃくちゃ嬉しい。ラグビーやサッカー、野球マンガのように、不良を集めて全国大会を目指すようなストーリーが好きなのです。

今の社会に必要なのは全員参画型経営

会社側がルールを決めるのではなくて、経営権だったり意思決定権だったり、社員が自由裁量を持てるような。例として、当社では「イントレプレナー(※)」の育成に力を入れています。※経営者の視点やノウハウを持ち、社内で新たなビジネスを立ち上げることのできる人材。社内起業家ともいう。

今の日本には、江戸時代の士農工商みたいに立場や年齢を重視する文化がまだ残っていたり、失敗を過剰に恐れる土壌があったりします。一方で、残念なことに経済は伸び悩んでいて、人口も減少の一途をたどっています。それらを含めて考えると、企業にとって一番重要なのは、組織における個人の自由裁量とか意思決定といった参画の権利みたいなものじゃないかって、僕はすごく思うんです。 弊社ではオープンな経営に力を入れています。

まず、全社員が全社員の給料を知っています。僕のスケジュールは業務委託やOBの一部、社員全員に共有していて、「ここの15分ください」って誰でも24時間365日、勝手に予約できます。僕の部屋にカメラがついているので、空いた時間に飛び込みで入ってくることもできますよ。販管費(販売費及び一般管理費)や売上は 1 円単位ですべて開示するし、取引先との契約内容やクレーム内容もすべてオープンにしています。オープンにすることで、確かにハレーションはしょっちゅう起きます。「それはズルい」とか「おかしい」とか。けど、それがいいんです。軋轢が生じるたびに、報酬制度や人事制度、評価制度などのルールを社員で話し合い、自分たちで見直します。だから、自分の給料が下がっても「しょうがないっす。次、頑張ります」とか「ルールがフェアじゃなかったのでルールを今度変えます」とか。在籍年数に関係なく、入社1、2年目の人たちも当事者意識をもって作ってますよ。世の中には社員にプレッシャーをかけない風潮がありますが、僕の考えは世の中と真逆です(笑)

自分が社長だと思って行動しろ

社長とか会長とか部長とか平社員とか係長は関係なくて「経営者マインド」とか「独立心」みたいなものを全員持っていて欲しいし、若者は今の時代持っていないとおかしいと思うんですよ。言論も思想も宗教も自由な国で、独立できる環境が用意されているからこそ独立して欲しい。

例えば、Aさんは社長でした。フランチャイズの本部からこの飲食店をこの看板でやって、Bさんはただのアルバイトの店員でした。パッと見るとAさんの方が経営者だし独立してるように見えるけど Aさんはメニュー、価格、仕入れ、味付け、看板の名前・・・全部フランチャイズの本部から指示された通り、Bさんはアルバイトだけど社長から「好きにお店やってくれ」と言われている。お客さんの顔色見て「おいしかったですか」と聞き、値下げしようとか、味を濃くしよう薄くしようと考える。コーヒーの飲み残しが多ければ、すぐ厨房に行って、豆がおかしいんじゃないか?と、あれこれやるんです。 このAさんとBさんどっちが独立してますか?どっちが経営しますか?Bさんだよね。

肩書とか、会社を創ったかどうかなんてどうかどうでも良くて、いかに日頃から経営者の目線を持って過ごすかなんですよ。 僕は小学校の頃からマンモス校で友達探すのが大変だったから、放送室に行って勝手に「〇〇君どこ集合!」って言っていたり、中学校の時は先生の授業がノロかったから「僕にやらせて」って言って、僕が先生をやっていました。20代の時は「若者だけでも会社できるんじゃない?」と思って全員採用って言って数十万人採用して、1万人の組織作って20代で売上数千億円、時価総額何兆円っていう光通信って会社をやりました。ずっと生まれた時から肩書きは学生だったり社員だったりあったけど、僕はずっと今も独立してるし、死ぬまで独立してます。そして死ぬまで経営者です。経営者とは、日々頭を回転させ、創意工夫しながら、いかに売上が上がるのか、魅力的な商品を開発し売ることができるのか。それを追求し続けることが経営者になるんですよ。

若者育成事業に力を入れられている背景

この事業は基本的に社会還元活動なんです。運営すべては学生が担っています。事業化にあたっては、それに先立ち200時間以上にわたって学生たちと座談会をしたんですよ。人生全般のこと、受験、恋愛、学校、親との間の悩みとか。多岐にわたるテーマで話し合いをしたのですが、そんな中分かったのは、90%以上の若い人たちが、今後何をしていいのかが決まっていない、ということでした。中にはもちろん、弁護士とか医者とか、明確な夢を持っている人もいるわけですが、ほとんどは将来が見えていない……。彼らに圧倒的に不足しているのは、世の中にどんな職業があるのかということや、将来のキャリアを思い描くために必要な情報だということが分かったんです。

昔はインターネットもなかったし、何か必要な情報を探そうと思ったら、近所の大人に聞くとか、知り合いを頼るなど「自発性」が必要だったわけです。今は便利な世の中になった反面、個人情報保護法やら何やらで、逆に自発的に情報を取りに行けなくなった現状がありますよね。だから親とか先生とか、思いのほか若い人たちは限られた大人としか付き合えない状況を生きている。

そうした状況を踏まえて、学生たちが自分を見つける場としてGPUが機能すればいいなと思っています。社会の知見、多くの考え方に触れる中で、自らが葛藤しながら方向性を見出していくこと。そうした場所はとても重要だと思っています。私は様々なビジネスをしてきているので、自分の人脈の中から学生に話をしてくれる人を集めることが出来ました。人生を考える多くのきっかけを、GPUで学生たちが得てくれたらと願います。

若者よ、「当たり前」というレールから外れろ

多くの成長企業の社長を見ると、大学を中退していたり、若いときに人と違う道を選択したりしています。

僕はよく「奇抜」と笑われたり、たまに「革新的」って賞賛されたりするんだけど、全然そんなことなくて。 子どもの頃のようにどこかで「あれ、学歴や職歴がすべてじゃないな」などと気が付いて、 自らレールを外れるわけです。 世の中には「当たり前」だと思われてることがすごく多い。 けど、子どもって「なんで?」 「どうして?」はあるけど、「これが当たり前」ってないんですよね。 大人になって確かに責任は生じます。

ですが、世の中の「当たり前」を意識して自分を押し込める必要はなくて、自分の感性を信じていいし、生かせばいい。 これから日本の人口はどんどん減ります。危機的状況になる中で「あれ、仕事とは?社会とは? 自分たちは何か間違えてなかった?」って感じるときがくると思う。

「大切なのは、小学生のときのあの感じだったね」って気付くときがくると思うんです。 僕が会社を経営しているのは、それに気が付いてほしいからですね。 皆さんも「当たり前」というレールから外れてみてください。社会に対して、沸々とした怒りのような感情を持ってください。それが、自らの人生をつくっていく原動力になるはずです。

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